(本エントリは「あまみ便り」に掲載したオキナワトベラとトベラの記事を再編したものです。)
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言により、金作原原生林ツアーも3月末からストップしていますが、その間にも森の生き物たちは春を迎えて変化していってます。
しばらく行かないと変化がわからなくなる、ということで21日に久々に森へ出かけました。
オキナワウラジロガシへの尾根道沿いにはいつもの春のようにトベラが花を咲かせて、いい香りが漂っています。
写真を撮影して、あらためて調べてみると、以前から利用していた「琉球弧 野山の花」その更新版である「琉球弧・植物図鑑」にはトベラとだけ掲載されているのですが、「琉球の樹木」にはトベラは本州からトカラ列島に分布し、奄美群島から先島諸島まで分布するものはオキナワトベラとなっていました。
葉先が少し尖っている、葉の縁が丸まってない、花柄が長い、等の特徴が違うようです。また、小笠原に分布するシロトベラというものに近いとか。
そして、雌雄異株というので21日に撮影した花をよく見ると雄株(雄花)のようです。それで、実を見たことがなかったのですね。
じゃあ、雌株(雌花)はどこにあったっけ?と探したのですが見つけきれませんでした。林道沿いで見かけているような気がしたのですが・・・
そこで、自宅近所をお散歩した時に公園に植栽されているトベラを観察してみました。図鑑風に編集した画像がそうです。
まずはオキナワトベラとの違いがわかりやすいですね。葉の表面が光沢がある(蝋質が厚いのかな?)、葉の縁が丸まっている、花茎が短い、等です。
そして、雄花のおしべが4本ほど出ているのと、雌花の子房が真ん中にある、という花の違いもよくわかります。
オキナワトベラを見るのは難しいかもしれませんが、トベラは道路沿いや公園などにたくさん植栽されていて、今が花の季節です。近くで見かけた時には是非、近くで観察してみてください。
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